ステロイド塗り薬の副作用の心配が無い使用期間はどれくらい?

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ステロイド外用薬を安全に使用できる期間

アトピー性皮膚炎を治すためには、ステロイド外用薬を適切に使って皮膚炎を抑えることが不可欠です。

しかし、ステロイド外用薬には、他のお薬と同様に副作用があります。

ですから、ステロイド塗り薬の副作用を防ぐためにも、お医者さんは

きちんと指示通りに塗って下さいね~。

と、適切にステロイド塗り薬を使うように指示してくれます。

また、ステロイド外用薬の副作用について医者に聞くと、

適切に使えば、副作用の心配は要りませんよ。

というような回答をされることが多いと思われます。

実際、ステロイド塗り薬は、医師の指導の下で、副作用に気をつけながら用法用量を守って使えば、安全性の高いお薬です。

 

しかし、そうは言っても、

  • ステロイドはどれくらいの期間塗り続けるの?
  • ステロイドをどれくらい使ったら、副作用が出る危険性が出るの?
  • 副作用が出たらどうすればいいの?

といった疑問や不安は誰しも感じることがあると思います。

そして、限られた診察時間の中で、情報をきちんと伝えてくれる皮膚科医はあまりいません。

だから私たちは、ステロイド塗り薬に対する漠然とした不安感を抱いてしまうのだと思います。

このような不安感・心配は、ステロイド塗り薬を適切に使うことを妨げ、結果としてアトピー治療が上手く行かなくなる一因となってしまうこともあります。

 

そこで、この記事では、

ステロイド塗り薬を安心して使える期間はどれくらいか

というテーマについてお話したいと思います。

この記事を読むと次のことが分かります
  • ステロイド塗り薬の副作用について最低限知っておくべきこと
  • ステロイド塗り薬を使っても副作用の心配が要らない使用期間
  • 副作用が現れる危険性が高まるとされる使用期間
  • 副作用の防ぎ方と副作用が出た場合の対処法

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1. ステロイド外用薬の副作用の基礎知識

初めに、ステロイド外用薬の副作用にはどのようなものがあるのか、その概要について整理しておきたいと思います。

簡潔に、箇条書きでまずは列挙します。

  • 副腎機能障害・成長阻害・糖尿病などの全身的な副作用については、通常は心配要らない。
  • まぶたや眼の周辺に使用すると、緑内障の発生リスクが高まる。
  • 皮膚萎縮線条という妊娠線のような症状が出る副作用は、元に戻らない不可逆的なものである。
  • 酒さ様皮膚炎・ステロイド紅潮などの副作用は、顔面に現れる副作用で、苦痛(身体的・精神的)が伴うものであるが、元に戻る可逆的なものである。
  • 皮膚に細菌・真菌感染が起こりやすくなり、アトピー性皮膚炎を悪化させることがある。

「ステロイドを塗ると身長が止まる」・「ステロイドを塗ると副腎がやられる」・「ステロイドを塗り続けると糖尿病になる」といった情報は、ステロイド内服薬(錠剤)の副作用との混同です。

ステロイド外用薬を通常の範囲内で使う限り、このような全身的・内科的な副作用は起こることはありません。

ですから、ステロイド塗り薬を使っても、全身に影響が及ぶような重篤な副作用は起こらないと考えてOKです。

 

ステロイド外用薬の副作用で気を付けるべきなのは、皮膚や眼に現れる「局所的副作用」の方です。

特に、緑内障や皮膚萎縮線条は、一度なってしまうと、ステロイド塗り薬の使用を止めても元に戻らない、不可逆的なものですから、特に注意が必要です。

また、ステロイド紅潮や酒さ様皮膚炎が顔面に現れますと、見た目にも周囲から明らかになり、精神的苦痛が大きくなってしまいます。

ステロイド外用薬の使用を中止すれば元に戻る、可逆的な副作用ではありますが、出来る限り避けたい副作用だと言えます。

最後に、ステロイド塗り薬を皮膚に塗ると、皮膚の免疫が弱まって、細菌や真菌に感染しやすくなります。

皮膚で黄色ブドウ球菌などの細菌が増殖することは、アトピー性皮膚炎の悪化原因の1つとなりますから、アトピーが治りにくくなってしまいます(適切な処置で、細菌・真菌はやっつけることはできます)。

 

このように、ステロイド外用薬の副作用は、

重い副作用があるから、絶対に使ってはいけない!

というものでもなければ、

副作用なんて軽いし、起こらないから、ガンガン使い続けてもOK!

というものでもありません。

ステロイド外用薬の副作用についての客観的な事実を知り、その上で副作用が現れないように注意深く使っていく必要があります。

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2. 副作用の心配の要らない使用期間

次は、ステロイド塗り薬はどれくらいの期間なら、副作用の心配無く安全に使えるのか?というテーマについてです。

まず、このテーマの前提となる

  • ステロイド外用薬の強さ(ランク)
  • 身体の部位ごとのステロイド外用薬の吸収率

の2点についてお話したいと思います。

2-1. ステロイド外用薬の強さ(ランク)を把握する

ステロイド塗り薬には、その薬効の強さによって5段階に分類されています(ランク)。

強度ランクは、強い順に

  1. ストロンゲスト(Strongest)
  2. ベリーストロング(Very Strong)
  3. ストロング(Strong)
  4. マイルド(Mild)
  5. ウィーク(Weak)

のようになっています。

このようにステロイド外用薬がランク分けされているのは、アトピーの皮膚炎の程度や場所に応じて使い分けるためです。

そして、ランクの強いステロイド外用薬は薬効が強い一方、その副作用のリスクも高まります。

ですから、ステロイド塗り薬の副作用について考える際には、ご自分が使っているステロイド外用薬の強度ランクを必ず確認することが必要になります。

2-2. ステロイドの吸収率は身体の部位によって異なる

ステロイド外用薬の強度ランクと同様に、副作用のリスクに影響するモノがあります。

それは、「皮膚のステロイド吸収率」というものです。

同じ量のステロイドを皮膚に塗っても、身体のどの部位に塗ったかによって、吸収されるステロイドの量が異なることが知られています。

 

ステロイドの吸収率が身体の部位によって違うのは、皮膚の厚さが部位によって大きく異なるからです。

例えば、顔面の皮膚は手足の皮膚に比べてかなり薄いですし、また、同じ顔面の皮膚でも頬(ほっぺた)の皮膚は額の皮膚に比べて大分薄いです。

皮膚の薄い部位では、ステロイドが良く吸収されますから、弱いランクのステロイド外用薬でも十分に皮膚炎が抑えられます。

逆に、吸収率に照らして強すぎるランクのステロイドを塗ってしまうと、副作用のリスクが高まってしまいます。

ですから、顔面や首などの吸収率の高い部位には、マイルドやウィークなどの弱いランクのステロイド外用薬を使うことが一般的です。

 

このように、同じランクのステロイド外用薬でも、塗る皮膚の場所によって副作用のリスクは大きく違ってきます。

なので、副作用について考える際には、ステロイド外用薬を使う部位についても考える必要があります。

 

ステロイド外用薬を安全に使用できる期間の目安について考える2つの前提を、ここで整理しておきます。

  • ステロイド外用薬の強度ランクが強ければ、副作用のリスクは高まる。
  • 皮膚のステロイド吸収率が高い部位では、副作用のリスクが高まる。

このような前提を踏まえて、次のページでは、ステロイド外用薬の副作用の心配の要らない使用期間はどれくらいか?についてお話します。


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