赤ちゃん・子どもに使うステロイド外用薬の強さと塗る量の目安

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子どもに使うステロイド外用薬の強さと塗る量の目安

子どものアトピー治療で病院で処方されたステロイド外用薬。

処方されたステロイドの強さはどれくらい?子どもに使っても平気?

とか

ステロイドはどれくらい塗ればいいんだっけ?

といった疑問を感じることがあると思います。

お医者さんがそもそもきちんと説明すべきことですが、詳しく説明されなかったり、説明の内容を正確に覚えていないこともあるはずです。

そこでこの記事では、

  • 赤ちゃん・子どもに使うステロイド外用薬の強さ(ランク)の目安
  • 子供に塗るステロイド外用薬の量の目安

についてまとめてみたいと思います。


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1. 子供に使うステロイド外用薬の強さの目安

子供のアトピー性皮膚炎治療に使うステロイド外用薬の強さは、成人に使う強さよりも1段階弱くすることが原則となっています。

これは、

  • 子供の皮膚は未成熟で薄いためにステロイド成分の吸収率が高いこと
  • 身体が小さく、ステロイドの影響を受けやすいこと

が理由です。

まず、ステロイド外用薬のランク(クラス)についてご説明します。

1-1. ステロイド外用薬の強さには5つのランク(クラス)がある

ステロイド外用薬には5つの強さランク(クラス)があります。

  • Ⅰ群:ストロンゲスト
  • Ⅱ群:ベリーストロング
  • Ⅲ群:ストロング
  • Ⅳ群:マイルド(ミディアム)
  • Ⅴ群:ウィーク

の5つです。Ⅰ群のストロンゲストが一番強い抗炎症作用を持ち、下に行くにつれて効果が弱くなります。

患者の年齢(ライフステージ)や症状の重さ・塗る部位によって、これら異なる5つの強さの外用薬が使い分けられています。

更に詳しく

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1-2. 子供に使うステロイドはストロングクラス以下が原則

上でお話しましたように、同じランクのステロイド外用薬を使う場合、子供は大人に比べてステロイドが効きやすく、逆に言えば副作用が現れやすいことが知られています。

ですから、子供に使うステロイド外用薬は大人より1ランク低い強さのものを使うことが通常です。

例えば、大人であればベリーストロング(Ⅱ群)を選ぶケースでは、子供の場合は1ランク低いストロングクラスの外用薬を選択するのが原則です。

1-3. 年齢・重症度・塗る部位によって強さは使い分ける

子供(小児)と言ってもその年齢の幅は0歳~15歳でして、結構広いです。

当然、皮膚炎の重症度や塗る部位が同じなら、乳幼児に使うステロイド外用薬の強さは中学生に使う強さよりも弱くなります(乳幼児には一般的にマイルド以下を第一選択になります)。

 

また、症状の度合によっても使うべきステロイド外用薬の強さは変わってきます。

症状が重ければより強いステロイド外用薬を選び、軽ければより弱いステロイド外用薬を選びますし、

アトピーの症状がかなり軽い場合には、ステロイド外用薬ではなく保湿剤のみで症状の改善を期待することもあります。

ただ、子供の場合、重症のアトピーでも、Ⅲ群のストロングクラス以下の中から強さを選択するのが原則となっています。

 

また、ステロイド外用薬を塗る部位によっても、その強さは変わってきます。

例えば、顔や首は皮膚が薄くて毛穴が多いためにステロイド吸収率が高く、効果と副作用が現れやすい部位です。

ですから、顔面に使用するステロイド外用薬はマイルドクラス以下が原則です。

 

使うステロイド外用薬の強さの目安をまとめますと、

  • 赤ちゃん・幼児
    → マイルド(ミディアム)クラス以下を使うことが多い。
  • 小中学生の子供
    → 重症の場合はストロングクラスを使うこともある。中等症・軽症の場合はマイルドクラス以下が原則。
  • 顔面に使う場合
    → 原則としてマイルド(ミディアム)クラス以下を使う。

となります。

これはあくまでも目安でして、医師の判断でこれらよりも強い/弱いステロイド外用薬が選択される可能性もありますが、大抵の場合はこんな感じで強さを使い分けていきます。

 

このように、子供に使うステロイド外用薬の強さ(ランク)は、年齢・症状の度合・塗る部位などを総合的に判断して決められます。

このような判断は、アトピー治療を熟知した皮膚科医にしてもらわないと危険です。

誤った判断をしてしまうと、ステロイド外用薬の安全性が怪しくなってくるからです。

1-4. ステロイドの強さが不適切だと危険!

ステロイド外用薬の強さが合っていないと、どうして危険なのでしょうか。

それは、

  • 強すぎるステロイド外用薬は副作用の発生リスクを高めてしまう。
  • 弱すぎるステロイド外用薬は皮膚炎の慢性化に繋がってしまう。
    →結果的に使用期間が長くなって副作用リスクが高まる。

という理由からです。

例えば、顔面はマイルドクラス以下のステロイド外用薬を使わないといけませんが、

顔用のステロイドが無くなったから身体用のステロイドを塗っておこう

というような使い方は、顔面に現れる副作用のリスクを高めてしまいます。

 

一方、弱すぎるステロイド外用薬を使うことも危険です。強さが足りなくて皮膚炎がきちんと治らす、アトピーの慢性化に繋がるからです。

アトピーが慢性化してステロイドの使用期間が長くなってしまえば、弱いステロイド外用薬でも副作用が現れやすくなってしまいます。

 

さらに、ドラッグストアで市販のステロイド外用薬を購入して子供のアトピー治療に使うことも、実はかなり危険です。

市販のステロイド外用薬にはストロングクラスのものがありますが(フルコート®など)、子供のアトピーには強すぎる場合、これを小さな子供に使い続けると副作用の危険性が高まるからです。

逆に、小中学生の比較的重症なアトピー性皮膚炎に対して、市販の弱いステロイド外用薬を使い続けても、皮膚炎は治らないことが多いです。これはアトピーの慢性化に繋がってしまいますから、やはり危険です。

 

このように、使うべきステロイド外用薬の強さを皮膚科医にきちんと判断してもらい、

強さの違うステロイド外用薬をきちんと使い分けることが、安全なアトピー治療のためには必要不可欠となります。

2. 赤ちゃん・子供に塗るステロイドの量の目安

適切な強さのステロイド外用薬を、適切な量塗ってあげることが大切です。

適切な量とは「多すぎず少なすぎず」という量ですが、「塗り過ぎる」ということはほとんどありませんから、「塗る量が少なすぎる」という不適切な使い方にならないように注意すればOKです。

2-1. 「ベタベタするくらいタップリと」がイメージ的な目安

ステロイド外用薬を塗る量の目安をイメージ的に説明すると、

ベタベタするくらい、たっぷりと塗る

というのが、きちんとアトピーの皮膚炎を治すのに必要な量です。

ハンドクリームを両手に塗る際に、クリームを出しすぎて手がベタついて気持ち悪くなることってありませんか?

イメージとしては、あれくらいタップリと塗ってあげないと、適切な量にはなりません。

2-2. FTUという単位でもっと正確に塗る量の目安が分かる

このようなイメージを使った目安量の説明だと、受け取り方や感じ方によって実際の塗る量にバラつきが出てしまいます。

そのため、もっと分かりやすい塗る量の目安として、FTUという単位が使われることがあります。

FTU(Finger Tip Unit:フィンガーチップユニット)とは、

人差し指の先端から第1関節まで軟膏をチューブから絞り出した量(=1FTU)

でして、この量の外用薬で大人の手のひら2枚分の面積の皮膚に塗ることが出来るとされています。

 

この基準を目安にすると、例えば、1歳~2歳児の子供の胸・お腹にステロイド外用薬を塗る場合、

塗りたい面積は大人の手のひらでだいたい4枚分ですから、2FTUの軟膏の量を塗ればよいことが分かります。

つまり、「指先から第1関節までチューブから出した軟膏 × 2」の量を塗ればOKということです。

FTUについてのもっと詳しい説明は、↓の記事で写真つきで解説していますのでご参考にしてください。

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子供に塗るステロイドの目安量についてイラストにまとめましたので、参考にしてください↓
タップすると拡大された画像が表示されます。

赤ちゃん・子供に塗るステロイド外用薬の量の目安

『アトピー性皮膚炎治療のためのステロイド外用薬パーフェクトブック』 p182 を参照して作成。

以上のように、「塗りたい部分の面積は親の手のひら何枚分か?」を確認すれば、おおよその塗るべき量が分かります。

ただ、あくまでも目安です。

FTUを参考にチューブから目安量の軟膏を出して、実際に皮膚に塗ってみてベタベタしているか?確かめる

という塗り方をするようにしましょう。

 

慣れてくると、FTUとか考えなくても、必要な量がどれくらいか?が分かるようになります。

「出来るだけおクスリは使いたくない」と考えると、ステロイド外用薬の量は少なくなりがちです。

でも、皮膚炎をしっかりと治して慢性化を防ぐことが、結果としてステロイド外用薬の使用量をトータルとして少なくすることに繋がり、副作用リスクの軽減になります。

ベタベタするくらいタップリと塗る。

ステロイド外用薬を安全に使うためには、必ず抑えたいポイントです。


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3. まとめ

以上が、赤ちゃんや子供に使うステロイド外用薬の強さの目安・量の目安です。

強さや量が不適切だと、アトピーの慢性化や副作用リスクを高めることに繋がってしまいます。

基本的には、ステロイド外用薬を処方した皮膚科医の指示どおりに塗れば、問題は起こりません。

 

とはいえ、ここでまとめたようなステロイド外用薬についての知識を付けておくと、アトピー治療はより安全なものになります。

必要な知識を持っていれば、医師の処方に疑問を感じるときには質問することが出来ますし、

自分の判断でステロイド外用薬の危険な使い方をしてしまうリスクがかなり減るからです。

ここでお話した点以外にも、安全にステロイド外用薬を使うために知っておきたいことはいくつかあります。

例えば、「おむつの中にはステロイド外用薬は塗らない」・「目の周りにはステロイドを塗らないほうがよい」といった注意点です。

是非、ステロイド外用薬の正しい使い方についてのページをご活用ください。


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 Category: 子どものアトピー改善