ステロイド塗り薬の副作用を防ぐための5つの厳守ポイント

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ステロイド塗り薬をきちんと使って皮膚炎を鎮めてあげることは、アトピー性皮膚炎を治していく上で欠かせません。

ですから、皮膚科医の先生は

処方したステロイド外用薬をきちんと毎日塗って下さいね。

と言うわけです。

でも、ステロイドの副作用が怖い!と感じる場合、

その恐怖心から、塗る量が不十分だったり勝手に塗るのを止めたり、不適切なステロイド外用薬の使い方をしていまいがちです。

このようなステロイド外用薬に対する恐怖心は、

  • ステロイド外用薬の効果や使い方についての正しい知識
  • ステロイド外用薬の副作用についての正しい知識

を得ることで、かなり軽くなるはずです。

そうすれば、きちんとステロイドを患部に塗って、早期に皮膚炎を綺麗にすることが出来ます。

そしてそれがアトピー治療のスタート地点となります。

この記事では、ステロイド外用薬の副作用についての知識のうち

ステロイド外用薬の副作用の防ぎ方

について、重要な5つのポイントを紹介しながらお話したいと思います。

この記事を読むと次のことが分かります
  • ステロイド外用薬の副作用の概要
  • 特に注意が必要な副作用とは
  • ステロイド塗り薬の副作用を防ぐための注意点

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1. ステロイド外用薬の副作用の概要を知って誤解を捨てる

ステロイド塗り薬の防ぎ方についてお話していく前に、

  • ステロイド外用薬の副作用にはどのようなものがあるのか?
  • 特に注意が必要な副作用は何か?

について簡潔にご説明したいと思います。

まず、重篤な全身的な副作用(成長阻害・糖尿病など)は、ステロイド外用薬では起こりません。

これらの重い副作用はステロイド内服薬の副作用でして、外用薬では体内へのステロイド吸収量がごく僅かであるため、このような全身的・内科的な副作用は起こり得ないのです。

では、ステロイド外用薬の副作用とはどのようなものか?と言えば、基本的に

皮膚や眼に起こる局所的なもの(局所的副作用)

だけです。

眼に起こり得る副作用には緑内障があり、皮膚に起こる副作用には、紅潮・酒さ様皮膚炎・局所多毛・皮膚萎縮・皮膚萎縮線条などがあります。

皮膚に起こり得る副作用のほとんどは、ステロイド外用薬の使用を止めれば症状が無くなっていく「可逆的」なものですし、

その副作用の症状に対する適切な処置を行えば、ほとんどの場合はきちんと治ります。

ただし、皮膚萎縮線条という「皮膚が割れてしまう」副作用は、不可逆的なものでして、治療をしても元に戻ることはありません。

眼に起こる緑内障と、皮膚に起こる皮膚萎縮線条、身体的・精神的負担が大きいとされる酒さ様皮膚炎については、特に注意が必要な副作用と言えます。

ただ、詳しくは後述しますが、適切なステロイド外用薬の使い方をする限り、このような比較的重い局所的副作用は防ぐことが十分に可能です。

更に詳しく

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2. ステロイド塗り薬の副作用を防ぐための注意点

ステロイド外用薬の副作用についての概要を抑えた上で、

ここから、ステロイド塗り薬の副作用を防ぐための注意点について詳しく見ていくことにします。

全部で5つのポイントがありますが、順番にお話していきます。

2-1. ステロイド外用薬の強さを間違えない

まず、「ステロイド外用薬の強さを間違えない」というポイントがとても重要です。

というか、ステロイドの副作用を起こさないための前提条件と言ってもいいかもしれません。

日本のステロイド外用薬には、その効果の強さに応じて5つのクラス(ランク)に分類されています。

  • Ⅰ群:ストロンゲスト(Strongest)
  • Ⅱ群:ベリーストロング(Very Strong)
  • Ⅲ群:ストロング(Strong)
  • Ⅳ群:マイルド(Mild)
    ← ミディアム(Medium)とも呼ばれます
  • Ⅴ群:ウィーク(Weak)

の5つで、Ⅰ群のストロンゲストが一番強く、だんだんとその強度が下がり、Ⅴ群のウィーククラスが最も弱いステロイド外用薬です。

なぜ、このように強さに応じて5つの分類があるかといえば、

状況や条件に応じて、ステロイド外用薬の強さを使い分けるためです。

ステロイド塗り薬を使い分ける基準としては、

  • 塗る皮膚の部位がどこか?
  • 皮膚炎の症状の度合(重症か軽症か)
  • 患者の年齢・妊娠の有無

などが挙げられます。

例えば、顔の皮膚は他の部分に比べて薄くてステロイド吸収率が高いため、高い効果が得られる一方で、副作用のリスクも大きくなります。

ですから、顔にはマイルド以下などの、相対的に弱いステロイド外用薬を使用することが通常です。

また、乳幼児や小児では身体の小ささ・皮膚の薄さなどの理由から、ステロイドが効きやすいですから、大人に比べて弱いステロイド外用薬を使用するのが原則です。

 

このように、必要な効果を得つつ副作用のリスクを抑えるためには、強さの異なるステロイドを適切に使い分けることが必要不可欠となります。

ですから、

  • 身体用のステロイド外用薬を顔に塗ってしまう
  • 市販のストロングクラスのステロイド外用薬を子供に塗ってしまう
  • 重症の皮膚炎部分にマイルドクラスのステロイドを塗ってしまう

などの不適切使い方をしてしまうと、副作用のリスクが大きくなったり、皮膚炎の慢性化に繋がってしまうのです。

ステロイド外用薬の副作用を防ぐためには、その強さを正しく使い分ける

ということは、必ず抑えておきたいポイントです。

ステロイド外用薬の強さ(ランク・クラス)に応じた使い分け方については、↓の記事で更に詳しく解説しています。是非ご参照ください。

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2-2. 塗る量・塗り方を間違えない

副作用を防ぐための2つ目のポイントは、ステロイド外用薬の塗る量・塗り方です。

以前のわたしも含め、アトピーの方の多くは、

  • ステロイド軟膏を塗る量が足りていない
  • 塗り方・伸ばし方が不適切

であると言われています。

このような適切でない塗る量・塗り方が、アトピー治療の成功を妨げていると主張する医師も多いです。

ステロイドを塗る量・塗り方が不適切ですと、皮膚炎がなかなか治らずに慢性化してしまいます。

その結果、ステロイドを使用する期間が長くなり、結果として副作用の発生リスクを高めてしまうのです。

 

では、ステロイドの正しい塗る量・塗り方とはどのようなものなのでしょうか?

まず、ステロイドを塗る量については、大人の場合、

人差し指の先端から第一関節までチューブから軟膏を絞り出した量

をフィンガー・チップ・ユニット(FTU:Finger Tip Unit、指先単位)という単位として、

1FTUで大人の手のひら2枚分の面積の皮膚に塗ることが出来る、という目安があります。

これを実際にやってみると分かりますが、結構ベタベタする感じがするはずです。

ベタベタするくらいにたっぷり塗る、というのがステロイド外用薬の正しい塗る量です。

 

また、塗り方についても注意が必要です。

「薄く伸ばすように、擦り込むように塗る」というのは典型的な誤った塗り方で、

正しくは、炎症部分の上に覆いかぶさるように、すり込まないようにして伸ばすのが正しい方法です。

ステロイド外用薬の塗る量の目安、正しい塗り方については、↓の記事でイラスト・写真付きで詳しくご説明しています。

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2-3. 顔面や目の周辺への使用は特に注意深く

冒頭で、特に要注意なステロイド外用薬の局所的な副作用の1つとして、緑内障を挙げました。

緑内障は、まぶたなどの目の周辺の皮膚にステロイド外用薬を塗り続けると、その発症リスクが高まるとされています。

皮膚から眼にステロイド成分が浸入して眼圧上昇を引き起こし、それが緑内障の原因になってしまうからです。

実際、アトピー患者には緑内障を発症する割合が多いことが分かっていますが、その理由の1つがステロイド外用薬の副作用であると考えられています。

ですから、緑内障のリスクを回避するという意味で、私は「眼の周辺にはステロイドを塗るべきではない」と考えています。

その詳しい理由とステロイド無しでまぶたの皮膚炎を治す方法については、↓の記事でお話しています。

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さらに、顔面へのステロイド外用薬の使用も特に注意が必要です。

前述のとおり、顔面の皮膚は他の部位に比べて薄くて毛穴も多いため、ステロイド成分の吸収率が高くなっています。

その分、副作用のリスクも高まります。

そして、顔面は常に人目につく部分ですから、ここにステロイド紅潮や酒さ様皮膚炎などのステロイド外用薬の副作用が現れてしまうと、身体的にも精神的にも辛い状態になってしまいます。

ですから、顔にステロイド外用薬を使う場合には、その使い方に特に注意が必要なのです↓

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次のページでは、ステロイド外用薬の副作用の兆候を見逃さないための方法と、副作用が起こる前にステロイドを使わなくても済む状態になる方法についてお話しています。

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