アトピー肌なら石けんの原材料の油脂と添加成分に気をつけよう

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固形石けん

毎日の入浴・洗顔に関して、

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アトピー肌には石けんを使った方が良いですよ。

というお医者さんもかなりいますから、ボディーソープではなくて固形石けんを使っている方は多いと思います。

ただ、石けんにも色々と種類がありますので、中にはアトピーを悪化させる危険のある石けんもあります。

そこでこの記事では、アトピー肌にも心配なく使える石けんの選び方についてまとめてみたいと思います。

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「アトピー肌には石けんが良い」と言われる理由って?

そもそも、「アトピー対策には合成洗剤(一般的なボディーソープ・シャンプー)ではなくて石けんが良い」と言われるのはなぜでしょうか?

調べてみると、この理由としては

  1. 洗浄力がマイルドだから
  2. 原料が天然素材だから
  3. 泡切れが良く、皮膚に残りにくいから
  4. 余計な成分が入っていないから

といった点が挙げられることが多いようです。

一方、12洗浄力原材料については、「石けんの方が合成洗剤よりも優れている」とは一概には言えなそうです。

洗浄力がマイルドな合成洗剤もありますし、天然油脂から作られる合成洗剤もあるからです。

34については、石けんのほうが優れていると言えそうです。

合成洗剤のボディーソープで体を洗ったあと、なんだか皮膚に残っている感覚がすることがありますが、石けんではこういうことは無いですよね。

仮に界面活性剤が皮膚に残留してしまうと、皮膚に刺激になりアトピー悪化の原因となりかねません。

このように、「泡切れの良さ」という点では石けんの方がアトピー肌に優しいはずです。

最後に、「成分のシンプルさ」に関してですが、コレは完全に石けんのほうが優れています。

市販のシャンプーやボディーソープの原材料表記を見ると、私たち素人には分からない名前の成分がズラーッと並んでいることに気づきます。

それくらい、合成洗剤には色々な化学物質が添加されています。

一方、石けんの原材料表記はいたってシンプル。「石けん素地」だけの商品もありますし、成分が多いものでもせいぜい数種類です。

このような石けんの成分のシンプルさは、アトピー肌にとって結構重要です。

というのも、アトピー肌は乾燥していて炎症があるため、皮膚のバリア機能がかなり低下しているからです。

バリア機能が弱っているということは、それだけ外部の異物に過敏に反応するリスクが大きいということ。

つまり、普通の肌なら問題のない添加物(化学物質)であっても、アトピーだと皮膚トラブルや炎症の原因になりかねないということです。

以上のように、アトピー肌に余計な刺激を与えないという点では、皮膚に残りにくく成分がシンプルな石けんは、合成洗剤よりも優れているといえます。

石けん選びで重視したい2つのポイント

ドヤ顔でアドバイスする女の子

ここまでのお話をふまえて、アトピー肌のための石けんの選び方について見ていきましょう。

  1. 余計な成分が入っていないこと
  2. 主原料の油脂は、牛脂がメインであること

の2つが、優先してチェックしたいポイントです。

ポイント1. 余計な成分が入っていないこと

アトピー肌にとって石けんが優れいるのは、「成分がシンプル」ということでした。

ですので、石けんを選ぶ際には余計な成分が出来るだけ入っていない商品を選ぶようにします。

そうしないと、石けんを使う意味があまり無くなってしまいます。

最もシンプルな石けんですと、原材料表記は「石けん素地」のみです。

コレ以外に成分が表示されている場合には、その成分についてインターネットで調べて、安全性に問題が無いかどうかチェックするようにしましょう。

特に、天然素材をウリにしている「自然派」の石けんや、女性向けの美容石けんなどは注意が必要です。

その理由は、

  • 「天然素材=安心・安全」ではない
  • 成分によっては経皮感作けいひかんさのリスクがある

からです。

天然素材のほうが皮膚トラブルにつながりやすい?

私たち消費者の立場からは「天然素材だから安心」と思ってしまいがちですが、「天然 = 安心・安全」とは一概には言えません。

天然素材が原料に入っている商品でも、

  • どのような化学物質が入っているか分からない
    ← たとえば「◯◯抽出エキス」には、具体的にどんな化学物質が含まれているのか不明ですよね。
  • 精製が不十分なケースも考えられる

といった理由から、肌に合わずにカブれる危険性は十分にあります。

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石けんを使うとむしろアトピーが悪化するんだけど。

という場合は、石けんに含まれる天然由来成分が原因である可能性があります。

このようなリスクを考えますと、石けんの添加成分にプラスαの効果を期待するよりも、成分がシンプルな石けんのほうが安全だと思います。

経皮感作で新たな食物アレルギーを発症するリスクも

次に、2の「経皮感作けいひかんさ」についてです。

これは、簡単に言いますと石けんの原材料の中に微量のタンパク質が残っている場合、新たに食物アレルギーを発症するリスクがあるということです。

2010年ごろに、「(旧)茶のしずく石鹸」という商品の使用者に小麦アレルギーの発症が相次ぐという事件がありましたが、これは石けんの使用で経皮感作が起こったからです。

経皮感作は、石けん以外にもボディーソープ・シャンプーや保湿クリームなどでも起こる可能性があり、仕組みはこんな感じです。↓

石けんや保湿剤の中に、微量のタンパク質やタンパク質分解物(ペプチド)が含まれている

炎症でバリア機能の低下した皮膚から、微量のタンパク質が毎日コンスタントに吸収される

体内に侵入したタンパク質は、身体の免疫システムによって「異物(アレルゲン)」と判定され、抗体が作られる

同じタンパク質に触れる・食べると、アレルギー反応が起こり炎症が現れる

食物アレルギーの発症

茶のしずく石鹸の場合、「小麦加水分解物(加水分解コムギ)」と呼ばれる、小麦のタンパク質を分解した物質が含まれていて、これが経皮感作による小麦アレルギーを引き起こしたと考えられています。

現在販売されている茶のしずく石鹸(「悠香の石鹸」)には、同成分は含まれていません。
また、小麦加水分解物が含まれている製品は全て小麦アレルギーにつながるというわけではありません。茶のしずく石鹸に含まれる小麦加水分解物の分子量が通常よりも大きかったため、経皮感作の危険性が高まったと考えられています。
参照:日本アレルギー学会『アレルギーの病気についてQ&A(旧)茶のしずく®』

小麦アレルギーの発症者の中には、食事で小麦を摂るとアレルギー反応が起こるケースもあるそうですから、「石けんを変えれば解決」という話でもありません。

日々の食生活のなかで小麦を避けるのは大変ですから、アレルギー症状の程度によっては問題はかなり深刻です。

小麦加水分解物による小麦アレルギーについてのより詳細な情報は、日本アレルギー学会の特設ページで確認できます。↓

このような経皮感作を避けるためには、余計な成分が入っていない石けんを使うのが一番確実です。

食物由来の成分が入っている場合には、その成分の詳細や使用者の感想をインターネットで良く調べるようにしましょう。

経皮感作については、以下の記事で詳しく取り上げています。ぜひご覧ください。

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ポイント2. 主原料の油脂は牛脂がメインであること

石けんは、油脂に強塩基である水酸化ナトリウムや水酸化カリウムを反応させて作られます(けん化反応)。

主原料の油脂には色々と種類があり、「どの種類の油脂を使うか?」によって石けんの特徴(洗浄力や泡立ち、刺激性)が変わってきます。

そのため、石けんメーカー各社は工夫を凝らして、様々な油脂から石けんを作って販売しています。

ですが、アトピー肌のことを考えると、石けんの原料の油脂は昔から使われているオーソドックスな種類のものが安全です。

つまり、

  • 牛脂
  • パーム油
  • ヤシ油
  • 馬油

といった油脂です。

これは何故かというと、

  1. 目新しい種類の油脂は「かぶれ」のリスクがある
  2. 油脂を原因とする経皮感作けいひかんさのリスクも捨てきれない

という2つの理由からです。

石けんでカブれるリスクを避ける

まず、1についてです。

石けんに限らず、洗剤や保湿剤は人によって皮膚がカブれることがあります。

一般的ではない目新しい油脂から作られた石けんですと、このかぶれリスクが大きいと考えます。

一方、牛脂やパーム油から作られた、小学校の水道(手洗い場)に置かれているような一般的な石けんは、かぶれリスクは小さいです。

というのは、このタイプの石けんは子どもの頃から日常的に使っているので、カブレないことが経験的に分かっているからです(カブれる場合も同様に分かっているはず)。

一方、今まで使ってこなかった目新しい油脂から作られた石けんについては、カブれるかどうかは使ってみないと分かりません。

特殊な油脂が原料の石けんは魅力的に感じてしまいますが、敏感なアトピー肌にとってはリスクの方が大きいと思います。

石けんの油脂にも経皮感作のリスク

次に、2の経皮感作のリスクについてです。

少し上で、「石けんの添加成分によっては、経皮感作による食物アレルギー発症の危険がある」ことをお話しましたが、添加成分ではなく主原料の油脂によっても経皮感作は起こり得る、と私は考えます。

というのは、原料の油脂の中に不純物として微量のタンパク質が残っているリスクがあるからです。

もちろん、石けんに使われる油脂は、製造過程に投入される前に精製されて不純物は取り除かれています。

ですが、油脂の精製が不十分である可能性は捨てきれませんし、私たちには、キチンと精製されているかどうかを確かめることが出来ません。

また、不純物のタンパク質の量がほんの僅かであっても、石けんは毎日使うものなので、経皮感作は起こり得ます。

このようなリスクを考えますと、アトピー肌に使う石けんの原料は、

  • 牛脂
    ← 石けんの原料として昔から使われたし、石けんに使われる牛脂の精製レベルには基準がある。
  • パーム油
    ← 食用ではないので食物アレルギーの心配がない。
  • 馬油・ヤシ油
    ← 牛脂と同様に昔から使われてきた。また、仮に経皮感作が起こっても避けることが出来る(馬肉やココナッツは日常的に食べないので)。

参照:牛脂石鹸への牛海綿状脳症(BSE)の影響は? | 石鹸百科

のように、古くから石けんの原料として使われてきた油脂か、食用ではない油脂が安全と言えるはずです。

逆に、オリーブオイルやアボカドなどの食用油ですと、経皮感作のリスクはどうしても残ります。

「保湿性が良い」などの理由でアトピー用としてすすめられるコトもありますが、このリスクを考えると私はオススメできません。

このような油脂を原因とする経皮感作については、「そこまで敏感にならなくても良いんじゃない?」と思われる方も多いと思います。

ただ、石けんの油脂を変えることのメリットと経皮感作のリスクを比べると、リスクの方が大きいと考えます。

皮膚への刺激性を考えると牛脂メインの石けんが良い

以上のように、カブレや経皮感作のリスクを考えると、牛脂やパーム油といったオーソドックスな油脂が良いのですが、アトピー肌にとっては牛脂の割合が多い石けんが良いです。

というのは、牛脂や馬油などの動物性の油脂は、パーム油などの植物油よりも皮膚への刺激性が小さいと言われているからです。

参照:代表的な油脂の石鹸の特徴 - 石鹸百科

石けんの泡をアトピー肌につけるとシミますが、牛脂メインの石けんのほうがその刺激の度合がマシになります。

刺激の小さいタイプのボディーソープ(合成洗剤)に比べるとシミますが、石けんを使うなら、石けんの中でも低刺激である「牛脂がメイン」の商品を選んだほうが良いです。

アトピー肌におすすめの石けん3選

話が長くなってしまったので、まとめますとアトピー肌のためには、成分がシンプルで、原料の油脂が牛脂メインの石けんが良いとなります。

ここで、このような石けんを3つご紹介します。

暁石鹸 浴用オリブ

三重県にある老舗石けんメーカー、暁石鹸(株)の浴用石けんです。

「浴用オリブ」という名前からは「オリーブオイルが原料なのかな?」と思ってしまいますが、そうではありません。

原料の油脂は牛脂とヤシ油(ココナツ油)の2種類で、「牛脂がメイン・ヤシ油がサブ」となっています。

参照:暁石鹸 浴用オリブ | 石けん百貨

牛脂だけだと泡立ちが悪いため、ヤシ油も使われています。

使ってみると、皮膚への刺激感が弱めなことに気づくはずです。

もちろん、皮膚炎がある場合は刺激がありますが、それでも植物油脂が原料の石けんよりは全然シミないと思います。

欠点は、街中のドラッグストアにはあまり置いていないってことです。ネット通販では問題なく買えます。

あとは、普通の石けんよりも厚みのある形状なので、最初はちょっと使いにくく感じるかもしれません。

ただ、使っているうちに慣れてきますし、削れてきて厚みが減ってくれば問題なくなります。

石けん派の方であれば、真っ先に試したい商品だと思います(価格も安いですし)。

池田さんの馬油石鹸

馬油石けんも、牛脂と同様に刺激感が小さいですのでオススメです。

「池田さんの馬油石鹸」の原料油脂は馬油100%。皮膚への刺激は、浴用オリブよりもマイルドだと個人的には感じます。

泡立ちについては、お湯を使って泡立てるのであれば全く問題ないレベルです。

ただ、牛脂石けんもそうですが、独特の匂いが若干します。人によっては気になるかもしれません。

また、馬油というメジャーではない油脂を使っているため、市販の石けんに比べてお値段が高いです。アホみたいに高いわけではありませんが。

原料には、油脂以外に「水、グラニュー糖、グリセリン、エタノール、海塩、桧油」が含まれています。

参照:池田さんの石けん 製品紹介

グラニュー糖は石けんを透明にするために、グリセリンは洗い上がりのしっとり感を考えて添加されているのだと思います。

エタノールは、石けんを作る際のけん化反応を促進する目的で使われますが、かまきの段階でほぼ揮発するので、アルコール特有の刺激感は感じません。

海塩、桧油についてはすみません、よく分かりません。

馬油は、昔から美容や皮膚炎の治療に使われてきたアイテムです。馬油の石けんも一度試してみても良いかと思います。

シャボン玉石けん 浴用

最後は、シャボン玉石けんの「浴用」です。

これはドラッグストアにもたくさん並んでいるので、ご存知の場合も多いかと思います。

原料の油脂は牛脂とパーム核油で、牛脂メインの石けんです。

参照:シャボン玉浴用バスサイズ155g 商品詳細

シャボン玉石けん「浴用石けん」は、アトピー用の石けんとしてオススメされることの多い石けんですし、私もイチオシしてきました。

ただ、浴用オリブや馬油石鹸と比べると、皮膚への刺激感(シミる・シミない)がちょっと強いように感じます。
(牛脂とパーム核油の割合がその原因かもしれません)

「成分がシンプル(石けん素地のみ)」「ドラッグストアで買いやすい」というメリットはありますが、皮膚炎が酷くてお風呂がツラい!というときには、別の石けんやボディーソープを使ったほうが安全だと思います。

まとめ

以上、アトピー肌に使える石けんの条件と、具体的な商品をご紹介してきました。

添加物の皮膚への刺激を考えて成分のシンプルさを重視される場合は、ぜひご参考にしてみてください。

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 Category: 石けん・シャンプー選び