アトピーを悪化させない石けん・シャンプーの条件とその選び方

 投稿日    最終更新日 2017/07/06

上半身裸の子ども

アトピー改善のためには、石けんやボディーソープ、シャンプーの泡で体をきちんと洗って、皮膚を清潔にキープすることが大切です。

泡でしっかり洗うと、汗やホコリなどの異物による刺激を減らせますし、皮膚炎を悪化させる黄色ブドウ球菌の増殖を抑えることができるからです。

でも、皮膚炎の部分や掻き傷の部分を石けんの泡で洗うと、

no name
痛い!シミる。お風呂嫌い。入りたくない。

のように、けっこう辛いですよね。

また、市販のボディーソープやシャンプーの中には、刺激が強すぎたり余計な成分が入っていたりして、アトピー悪化の原因になる商品もあります。

ですから入浴や洗顔の際には、アトピー肌にも使えるような「安心安全な」石けん・ボディーソープ・シャンプーを選ばないといけません。

そこでこの記事では、数ある商品の中からアトピー肌にも使えるモノを選ぶ際の、チェックポイント(条件)をご紹介したいと思います。

スポンサーリンク

石けんと合成洗剤、どちらの方がアトピーに良い?

こうやって書くまでもないのですが、体を洗うアイテムは、

  • 石けん
  • 合成洗剤(合成界面活性剤)
    ボディーソープやシャンプー

の2つに大きく分けられます。

製造方法は違いますが、どちらも「界面活性剤」であることは共通しています。

界面活性剤は、油とくっつきやすい「親油基」と水にくっつきやすい「親水基」を持つ構造になっていて、この構造のおかげで脂汚れがキレイに落ちています。

さて、インターネットで調べていると

no name
石けんは天然のものだから、合成洗剤よりも肌に優しい!

という意見をよく目にします。

私もどちらかと言えばこの意見寄りの立場なのですが、これは本当なのでしょうか。

ここで、石けんと石けん以外の合成洗剤のメリット・デメリットを比較してみます。

種類 メリット デメリット
石けん
  • 余計な添加物(化学物質)が含まれない、少ない
  • 価格が安い
  • pHが弱アルカリ性
  • 炎症部分につくとシミる
  • 使い勝手が少し悪い
合成洗剤
  • pHが弱酸性の商品がある
  • 炎症部分にもシミない商品がある
  • 使い勝手が良い
  • 保湿などプラスαの機能がある商品もある
  • 添加成分(化学物質)が多い
  • 石けんに比べて高価

「シミる・シミない」は個人の感想です。

このように石けんも合成洗剤も一長一短なので、「どちらか一方が無条件で優れている」というわけではないです。

アトピー肌に使えない石けんもありますし、逆にアトピー肌にもオススメできる合成洗剤(ボディーソープ・シャンプー)もあります。

大切なのは「石けんか?合成洗剤か?」ではなく、これからご紹介する条件(チェックポイント)をクリアした商品を選ぶことだと思います。

スポンサーリンク

アトピー肌のための石けん・シャンプー選び5つのポイント

石けんやボディーソープ・シャンプーを選ぶときに重視するポイントは、もちろん人によって違いますが、アトピーの場合には、

  1. 炎症や掻き傷の部分を洗ってもシミないこと
  2. 余計な成分(化学物質)が少ないこと
  3. pHが弱酸性であること
  4. アレルゲンとなり得る物質が入っていないこと
  5. 値段が高すぎないこと

の5つのポイントが大切だと私は考えます。

順番に、それぞれのポイントについて見てみることにします。

泡が炎症部分に付いてもシミないこと(低刺激)

アトピーが酷いときって、お風呂や洗顔はツラいですよね。

皮膚炎の部分や掻き壊してしまった部分を泡で洗うと、めちゃくちゃシミるからです。

ただ、アトピー改善のためには、痛くてもキチンと泡で洗ってあげないといけません。

なので、毎日使う石けんやボディーソープは、出来るだけシミない低刺激タイプの商品じゃないとキツいです。

イメージ的には、

no name
成分がシンプルな方が皮膚への刺激は少ないはず!

と考えてしまいますが、私の経験上、成分のシンプルさと「シミる」「シミない」はあまり関係が無いように思えます。

刺激の大きい・小さいは、主成分(洗浄成分)の界面活性剤の種類によってほぼ決まるのだと考えます。

具体的には、

  • 石けん=脂肪酸ナトリウム、脂肪酸カリウム
    → pHが弱アルカリ性であるため、一般的に刺激が強い。ただ、原料の油脂によって刺激の大小は変わる。
  • 合成洗剤=石けん以外の界面活性剤(合成界面活性剤)
    → いくつか種類があって、刺激の大小は異なる。例えば、両性イオン系界面活性剤はかなり低刺激。

のように、主成分の界面活性剤によって、「シミる・シミない」が違ってきます。

個人的には、両性イオン系界面活性剤が主成分の弱酸性ボディーソープ(合成洗剤)が最も低刺激だと感じます。

もちろん、石けんの中にも比較的刺激の小さい製品はあります。

シミない石けん・ボディーソープの具体的な商品例については、後ほどお話します。

余計な成分・添加物が少ないこと

石けんと合成洗剤(ボディーソープ・シャンプー)で大きく違う点が、原材料の成分の数です。

シャボン玉石けんなどの昔ながらの石けんですと、その成分は「石けん素地」のみです。

一方、一般的なボディーソープやシャンプーの成分表を見ると、色々な成分名がズラーッと並んでいて、たくさんの成分が入っていることが分かります。

アトピー肌は炎症や掻き傷がある状態なので、外部からの異物の侵入を防ぐ皮膚のバリア機能がかなり低下しています。

そのため、普通の状態の皮膚であれば問題のない成分でも、アトピー肌ですと炎症の原因となる危険性があります。

こう考えますと、アトピー悪化を防ぐためには、石けんやボディーソープの成分は出来るだけシンプルな方が良い、と言えるはずです。

ただ、「使われている成分が多い=アトピー肌には使えない」ということではありません。

実際に使ってみて、皮膚に痒みや炎症などの異常が起こらないのであれば、その商品は条件クリアと考えてよいと思います(当たり前ですが)。

成分のシンプルさはあくまでも1つの条件として考えて、他のチェックポイントとのバランスを見て選んだほうが良いです。

pHが弱酸性であること

通常、皮膚のpHは弱酸性にキープされていますが、アトピー肌のpHはアルカリ性側に傾いていると言われています。

そして実は、皮膚のpHがアルカリ性側に傾くことがアトピー悪化の原因の1つになっています。

というのも、皮膚を弱酸性に保つことには

  • 皮膚炎の原因となる黄色ブドウ球菌の増殖が抑えられる
  • 皮膚バリア機能の維持につながる

という効果があるのですが、皮膚のpHが弱酸性ではなくなるとこのようなメリットを享受できないからです。

つまり、黄色ブドウ球菌の繁殖リスクが高まり、皮膚バリア機能も低下してしまうということです。

なぜアトピー肌のpHはアルカリ性側に傾くのか?その理由としては、

  1. 皮膚の乾燥
  2. 皮膚に炎症があること
  3. 汗の量が少ないこと
  4. 皮膚常在菌のバランスが崩れていること
  5. 日々の入浴・洗顔による影響

といったモノが挙げられます。

5の「日々の入浴・洗顔による影響」というのは、石けんの泡で体を洗うと、皮膚のpHが一時的に弱アルカリ性になってしまうということです。

石けんはその構造上、どうしても弱アルカリ性になってしまいます。

ですから、成分を追加してpHを調整しないかぎり、石けんのpHは弱アルカリ性となっています。

そして、弱アルカリ性の石けんで体を洗えば、皮膚は弱酸性ではなくなってしまいます。

ただ、皮膚にはpHを弱酸性側に戻す機能(アルカリ中和能)が備わっているため、石けんの泡で洗っても、時間が経てば皮膚のpHは弱酸性に戻ります。

ですから通常は、毎日の入浴・洗顔で弱アルカリ性の石けんを使っても、皮膚のpHがアルカリ性になって皮膚トラブルが起こることはありません。

しかし、アトピー肌ではこの機能が弱まっているため、石けんによってアルカリ性になった皮膚のpHが元に戻りにくくなってしまっています。

このような皮膚pHのことを考えますと、アトピー対策としては、弱アルカリ性の石けんではなく、弱酸性のボディーソープ・シャンプーで洗ってあげた方が良いという結論になります。

つまり、「弱酸性かどうか」という点では、石けん以外のボディーソープ・シャンプーのほうに軍配が上がります。

アレルゲンとなり得る物質が含まれていないこと

美容効果をうたう石けんやボディーソープの中には、商品に洗浄機能以外のプラスαの機能を追加するために、色々と成分を入れていることが多いです。

例えば、植物由来の「●●エキス配合」とかよく目にしますよね。

注意が必要なのは、このような成分の中にアレルゲンとなり得る物質が入っている可能性があることです。

ちょっと前に、女性用の美容石けんで「小麦アレルギーになった!」というニュースが注目を集めました。

これは、石けんの成分のなかに小麦由来のタンパク質が含まれていたからです。

毎日の洗顔の際に、アレルゲンとなり得るタンパク質が皮膚から侵入し、体内でアレルギー反応が起きたわけです。

アトピー肌のバリア機能はかなり低下していますから、石けんに含まれたアレルゲンがさらに侵入しやすい状態になっています。

ですから、石けんやボディーソープ・シャンプーを選ぶ際には、アレルゲンとなるかもしれない物質が入っていないか?という点を必ずチェックしたほうが良いです。

このような皮膚経由の食物アレルギー発症は「経皮けいひ感作かんさ」と呼ばれ、アトピー体質の場合は特に注意が必要です。

経皮感作については、↓の記事で詳しく取り上げていますので、よろしければご覧ください。

高価すぎずリーズナブルな値段であること

最後の条件は、値段がリーズナブルで使い続けられることです。

どんなに良い石けん・ボディーソープでも、金銭的負担が大きくなってしまってはキツいです。

人によって金銭感覚は違うので一概には言えませんが、1個あたり1万円を超えるとか、ビックリするような値段設定の商品は避けたほうが良いと思います。

スポンサーリンク

まとめ

最後にもう一度まとめますと、

  1. 炎症や掻き傷の部分を洗ってもシミないこと
  2. 余計な成分(化学物質)が少ないこと
  3. pHが弱酸性であること
  4. アレルゲンとなり得る物質が入っていないこと
  5. 値段が高すぎないこと

のような条件(ポイント)をクリアした石けん・ボディーソープ・シャンプーであれば、アトピー肌にも安心して使えます。

具体的な商品については、以下のページでご紹介しています。

数ある商品の中から条件を満たしたモノを見つけるのは、けっこう面倒だと思いますので、ぜひご活用ください。↓

スポンサーリンク

この記事の参考文献・サイト

▼ 読むとアトピー完治までの道筋が分かります ▼

1
【安全・着実なアトピー治療】アトピー完治までの7ステップ

アトピー性皮膚炎は治りにくいと言われていますが、きちんとした治療手順を踏めば治す ...

2
あなたはどれ?自分のアトピー悪化原因が分かるチェックリスト

アトピー性皮膚炎を治すためには、 ご自分のアトピーを悪化させている原因は何か? ...

 Category: 石けん・シャンプー選び