【アトピー治療】保湿しなくても済むようになる方法はある?

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sea07

アトピー性皮膚炎を改善して完治を目指していくためには、保湿剤を使った肌の保湿は欠かせないと言われています。

実際、日本皮膚科学会の『アトピー性皮膚炎診療ガイドライン』でも、保湿・スキンケアはアトピー治療の「3つの基本」のうちの1つと位置づけて、重要視されています。

でも、できることなら

保湿剤を使わなくても、いつでもウルウルのお肌ですよ

という感じになりたい、と思いますよね。

 

そこで、この記事では

保湿剤を使わなくてもよくなることは出来るのか?その方法とは?

というテーマについてお話したいと思います。

この記事を読むと次のことが分かります
  • アトピー治療に保湿が重要となる理由
  • アトピーの人の肌が乾燥する2つの理由
  • 保湿剤が不要になることはあるのか
  • 保湿依存症・脱保湿って本当?

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1. 保湿がアトピー治療にとって重要である理由

「アトピー性皮膚炎を改善するためには保湿は欠かせない」とよく言われますが、どうしてでしょうか。

それは、乾燥によって皮膚のバリア機能が低下すると

  • 様々な刺激によって炎症や痒みが起こりやすくなる。
  • 色々なアレルギー物質が侵入しやすくなる。
    → アレルギー性の炎症が起こりやすくなる。

というような、アトピー性皮膚炎を悪化させる事態が起こってしまうからです。

ですから、乾燥した肌に保湿剤を塗って皮膚のバリア機能を補ってあげることが必要不可欠になるわけです。

それでは、どうして私たちアトピーの人の肌は乾燥しやすいのでしょうか。

2. アトピー肌が乾燥する2つの理由

アトピーの人の肌が乾燥してしまう原因を大きく分けると、次の2つのものが挙げられます。

  • 遺伝的に肌の保湿能力が低い体質であること
  • 皮膚に炎症が起こっていること

の2つです。

順番に見ていきましょう。

2-1. 遺伝的な体質のせいで肌が乾燥する

近年の遺伝子レベルの研究によって、アトピー性皮膚炎を発症している人の多くに、肌の保湿能力に関わる遺伝子に異常があることが分かっています。

例えば、フィラグリンというタンパク質は肌の保水能力に関して重要な役割を持つとされていますが、アトピー患者の多くは、このフィラグリンに関与する遺伝子に異常があるそうです。

フィラグリン遺伝子異常だけでなく、明らかになっているもの/なっていないものを含めて、

アトピー体質の人は、肌の保湿能力低下に繋がる、何らかの遺伝子異常を持っている可能性が高いと考えられています。

この点について専門家は、例えば↓のように言っています。

近年は、フィラグリン遺伝子変異のアトピー性皮膚炎発症への関与が注目されている。

また、フィラグリン遺伝子に異常がなくても、アトピー性皮膚炎の患者の多くでは、皮膚組織でのインターロイキン(IL)-4 やIL-13 などのTh2*サイトカイン優位の環境によりフィラグリンの発現が低下している9)。

フィラグリンはケラチン線維を凝集するはたらきとともに、さらに分解されて天然保湿因子として角層の水分保持やpH の低下にはたらく。

引用元:『アトピー性皮膚炎診療ガイドライン』p13
日本皮膚科学会

難しい話は専門家の方々に任せるとして、最低限私たちが理解しておきたいポイント

アトピーの人の肌が乾燥しやすいのは、遺伝的な体質のせい

ということです。

そして、その遺伝的な体質を改善したり対処するような治療法は、今のところまだ登場していません。

この点については、今後の研究に期待するしか無いという状況です。


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2-2. 皮膚炎があるから肌が乾燥する

アトピーの人の肌が乾燥してしまうもう1つの理由が、皮膚炎の存在です。

皮膚の炎症部分や掻き壊してしまった部分は、ほかの肌の部位に比べて、皮膚バリア機能は著しく低下しています。

ですから、肌の保湿対策をしない場合、

乾燥する → 皮膚炎が起こる → さらに乾燥する

という悪循環が起こってしまいます。

「ニワトリが先か卵が先か」という話のようになってしまいますが、

肌が皮膚炎があるから、肌がさらに乾燥しやすくなる

ということは少なくとも言えるはずです。

3. 保湿剤を使わなくても済む方法はあるのか?

以上の「保湿の重要性」と「アトピー肌が乾燥する理由」を踏まえたうえで、

アトピーの人が保湿をしなくても済むようになる方法はあるのか?

というメインテーマについて考えてみます。

 

問題を解決するにはその原因を潰せば良いわけですが、肌の乾燥させる原因は

  • 肌の保湿能力に関連する遺伝的な体質
  • 肌に皮膚炎が起こっていること

の2つでした。

そして前述の通り、遺伝的な体質を根本的に治療したり、その体質に対処するような治療法は登場していません。

ですから、2つの原因のうち、1つ目の原因を潰すことは出来ません。

 

次に、「肌に皮膚炎が起こっていること」という原因についてです。

この原因は取り除くことが出来ます。

手っ取り早いのは、ステロイド外用薬を使って皮膚炎を鎮めることです。

ステロイドを使いたくない!という場合には、肌の湿疹に耐えながら、アトピー性皮膚炎を悪化させる原因をコツコツと取り除いていけば、皮膚炎は出にくくなって改善していくはずです(決してオススメしませんが)。

 

このように考えると、

アトピーの人の肌が乾燥する原因を全て無くすことは出来ないけれど、皮膚炎という原因については無くすことができる

という結論になります。

 

この結論を踏まえると、「保湿しなくても済む方法はあるのか?」というテーマの回答が見えてきます。

保湿をしなくても良い状態になるための手順は、以下のとおりです。

  1. ステロイド外用薬を使って皮膚炎を綺麗に治す。
  2. 皮膚の保湿能力に関わる遺伝子異常の度合が小さければ、保湿は不要になるかもしれない。

という何とも歯切れの悪いものです。

ですが、実際のところ、この結論にしかたどり着かないと思います。

 

例えば私の場合、アトピー治療が上手く行って、現在は皮膚炎が肌に無い状態です。

でも、もともとの遺伝的な肌の保湿能力が低いせいで、保湿剤による保湿は乾燥を防いで皮膚炎を起こりにくくするために必要不可欠です。

もちろん、皮膚炎があった時と比べれば、保湿剤の量や頻度はかなり減っていますが。

 

遺伝的な肌の保湿能力低下の度合が小さければ、つまり、もともとの肌の保湿能力が結構高ければ、

皮膚炎を綺麗にした段階で、肌にはある程度の保湿能力があることが期待出来ます。

その場合には、保湿剤が不要になることもあるかもしれません。

つまり、個人個人の遺伝的な体質によって、保湿剤が不要になるかどうかは異なってくるということです。

 

ちなみに、皮膚科の専門医にこの点を聞けば、

アトピー性皮膚炎が良くなっても、予防のために保湿剤は塗り続けて下さい

と確実に言われるはずです。

この点については、ガイドラインでも

また、抗炎症作用のある外用薬などの治療で皮膚炎が寛解した後にも、保湿外用薬を継続して使用することは、寛解状態の維持に有効である。

引用元:同上

のように整理されています。

ですから、アトピー性皮膚炎が綺麗に治って、アトピー悪化原因の除去が進んで皮膚炎が出にくくなったとしても、

保湿剤による肌の保湿は継続的に行うことは、アトピー性皮膚炎の再発防止に重要であることは間違い有りません。

 

「保湿剤を一生塗り続ける」と思うと気が重くなるかもしれませんが、

女性が日々欠かさないように、肌のお手入れとして保湿をしているんだ

というように考えれば、負担にはならないはずです。

 

以上のように考えますと、若干不公平に感じますが

「保湿剤なしで過ごしたい!」という願望は捨ててしまう

というのが、一番合理的なのかもしれません。

4. まとめ

保湿剤の量を減らす(無くす)には、

  • 皮膚炎のある段階では、ステロイド外用薬と保湿剤をたっぷりと使って、皮膚炎を綺麗にする。
  • 遺伝的に肌の保湿能力がそこまで低くなければ、もしかしたら保湿剤無しでも済むかもしれない。

という手順を取ることになります。

現時点では、遺伝的な肌の保湿能力をコントロールすることは出来ませんから、

保湿能力回復のために出来ることは、皮膚炎をきっちりと綺麗にすることです。

そして皮膚炎が無くなった段階で、自分の肌の保湿能力と相談しながら、保湿剤が要るかどうかを判断していくことになります。

 

ネットで検索すると、保湿剤への依存(保湿依存症)というような言葉も出てきます、科学的なエビデンスに乏しいと考えられますから、真に受けない方が安全です。

脱保湿」というアトピー治療の考え方についても同様で、理屈が通っていない危険なものだと考えます。

やはり、アトピー治療・アトピーの再発防止のためには

普通の人が行うスキンケアと同じように、肌を保湿してお手入れしてあげる

というスタンスが一番効果的なのです。


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 Category: アトピー肌の保湿・スキンケア